キジトラはどんな猫?性格や特徴・飼い方のポイントを詳しく解説

キジトラが気になるけれど、サバトラや茶トラとの違いや性格がわからない方もいるでしょう。
そこでこの記事ではキジトラの性格や特徴を解説します。他のトラ柄の猫との違いや飼い方のポイントについても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
キジトラの性格は大きく分けて3種類

猫の性格は個体差がありますが、以下の3つに分けられます。
- 人が大好きな甘えん坊タイプ
- 飼い主には心を開くタイプ
- 警戒心の強い一匹オオカミタイプ
順番に解説します。
人が大好きな甘えん坊タイプ
生まれつき人懐っこく、誰にでもすぐに懐くことが多いタイプです。撫でられるのが大好きで、常に人のそばにいたいと考えています。一般的にはメスに比べるとオスの方が多いですが、毛色の違いはありません。
積極的に人に近づき、甘え声を出したり、スリスリしたりします。遊び相手を求めてくることも多く活発な性格です。
ただし、キジトラは甘えん坊タイプが少なめです。野良猫を保護したり成猫から育てたりする場合はなかなか人が大好きなタイプにはなりにくいでしょう。
飼い主には心を開くタイプ
初対面の人には警戒心を抱くものの、信頼できる飼い主に対しては心を開き、深い愛情を示すタイプの猫もいます。
飼い主のそばでゆっくりと時間を過ごし、撫でられるのを好みます。他の猫や人に対しては警戒心を抱くため、一匹でいる時間を好むでしょう。
最初は心を開かなかったとしても時間をかけていくにつれ、くっついて離れない甘えん坊に豹変することもあります。
警戒心の強い一匹オオカミタイプ
生まれつき警戒心が強く、誰に対してもすぐに心を開くことがないオオカミタイプもいます。自分のテリトリーを大切にし、一人でいる時間を好むのが特徴です。
飼い主には甘えるものの、抱っこなどは苦手で呼んでも気分によっては来ないこともあります。また、高い場所から周囲を観察するのが好きです。
3タイプの中で特に野性的で、成猫から飼育した場合に多いタイプです。
キジトラの特徴と見た目

キジトラの猫には、どのような特徴があるのでしょうか。ここからは、特徴や見た目、歴史などについて解説します。
特徴と見た目
野性的で狩猟本能が強く、跳躍力や敏捷性に優れているといった特徴があります。そのため体格もスレンダーで筋肉質な体つきの猫が多く、茶色をベースに黒色の縞模様が入っているのが特徴です。
しっぽは先端が黒くなっている猫が多く、短く折れ曲がったしっぽをしている個体もいます。
毛色と模様
ベースカラーは茶色で、黒色の縞模様が体全体に入っているのが特徴です。
鳥のメスキジに似ている色で縞模様のため「キジトラ」と呼ばれるようになりました。海外では魚のサバに似ていることから「マッカレル(サバ)タビー」と呼ばれています。
額のM字模様が特徴で、口元は白い猫が多いです。
歴史とルーツ
日本にキジトラの猫がやってきた歴史は明確ではありません。ただし、同じ柄の猫が書物に記され始めたのは、鎌倉時代です。
キジトラの毛色や柄は、猫全体の祖先であるリビアヤマネコと非常に似ており、中国から渡ってきたという説が高いといわれています。
サバトラや茶トラとの違い

サバトラや茶トラは、どちらも縞模様がありますが、いくつかの違いがあります。
キジトラ | キジトラ | 茶トラ | |
---|---|---|---|
ベースカラー | 茶色 | 灰色 | 茶色 |
目の色 | ゴールド・イエロー | ゴールド・グリーン | カッパー・ゴールド |
歴史 | 古い | 戦後から日本にいる | キジトラの突然変異オスが8割と多い |
性格 | 警戒心が強い甘えん坊になることもある | 警戒心が強い 内弁慶 | 甘えん坊のんびりの子が多い |
もともとサバトラは、キジトラと他の猫種の交配により生まれたのでは、ともいわれているほど性格は似ています。ただし洋猫の血が混ざっているため、慣れてしまえば飼い主さんには人懐っこい側面もあるのが魅力的です。
なお、灰色の毛色の遺伝子はあまり強いものではないため、どちらかというと希少な毛色といえます。
茶トラもキジトラと深い関係があり、突然変異種ともいわれています。そのためキジトラよりも歴史が浅いのが特徴です。
キジトラに比べると甘えん坊やのんびり屋さんが多いですが、個体によっては野性味あふれる猫もいます。
キジトラはミックス猫だけしかいない?

キジトラはミックス猫(雑種)に多い毛色ですが、似たような毛色の純血種で「トイガー」がいます。
比較的新しい品種で「ベンガル」と各地の猫を交配して生まれた猫で、トラを小さくしたような活発なネコが多いことで人気です。
野性味ある見た目をしていますが、実際には性格が穏やかな子が多いといわれています。
縞々の幅はキジトラより幅広く入っており、はっきりとした色合いなのも特徴的です。
日本ではまだメジャーではないため、キジトラは一般的にミックス猫が多いと考えるべきでしょう。
キジトラが飼いたい場合は里親がベスト

前述したとおり、純血種はほとんどメジャーではないためキジトラを家族に迎え入れたい場合は、里親などの保護がおすすめです。
里親サイトで探したり譲渡会などに参加したりしてみましょう。
キジトラの飼い方ポイント3つ

ここではキジトラの性格に合わせた、飼い方のポイントを3つ解説します。これから家族に迎え入れたい方はぜひ参考にしてください。
安心できるテリトリーを確保する
飼い始めたばかりのときは、自分だけの安全な場所を必要とします。隠れ家のような場所をできるだけ静かで落ち着ける位置に、用意してあげましょう。
また警戒心が強いため、高い場所から周りを見渡せるようにキャットタワーやキャットウォークを配置するのもおすすめです。
慣れるまではそっとしておく
キジトラは、新しい環境に慣れるまで時間がかかることがあります。焦らず、猫のペースに合わせて接しましょう。
初めは距離を保ち、猫が近づいてくるのを待ちます。無理に抱っこしたり触ったりすると、よけい警戒されます。
干渉せずお世話をし続ければ、徐々に猫から慣れて近寄ってくるでしょう。
室内でも走り回れる環境をつくる
野性味あふれる活発な子が多いため、室内でも走り回れる環境を整えましょう。
キャットタワーやキャットポール、キャットウォークなどの設置が効果的です。
慣れてきたらおもちゃなどで遊ぶ時間をつくり、コミュニケーションをとるようにしてください。
キジトラは丈夫な子が多い?気を付けるべき疾患とは?

猫を家族に迎え入れるにあたって、できるだけ長く一緒に過ごしたいものです。ここでは、キジトラを飼育するにあたって気を付けるべき疾患について解説します。
雑種であれば基本強い猫が多い
キジトラはミックス(雑種)が基本多いため、一般的には病気にかかりにくい健康なネコが多いです。ただし個体差があり、一般的に罹患しやすい病気に関しては注意しなければなりません。
一般的に多い泌尿器系の疾患には注意
特に注意すべき病気は、泌尿器系の疾患です。以下の病気は、どの猫でもかかりやすいので注意しましょう。
- 尿路結石
- 腎不全
- 膀胱炎
特に高齢になると、腎不全になりやすいため注意が必要です。定期的な健康診断をおこなうほか、食事の量が減った、水をよく飲む、尿の回数が多いわりにでていない、排尿中に体を丸めるなどの症状がある場合は泌尿器系の疾患を疑いましょう。
そのほか歯周病による歯肉炎なども猫はなりやすいです。口の中を痛がる様子はないか、ヨダレを垂らしていないか、食事量が減っていないかなども合わせて確認するとよいでしょう。
猫のなかでもキジトラは魅力がたくさんあり人気
猫の中でも祖先と似た毛色のキジトラは、活発で野性味あふれる姿が魅力的です。性格は、個体差があるものの、飼い主には心を開き甘えん坊な一面も見せてくれるでしょう。
基本的に飼育したい場合は、猫の保護や里親などが一般的です。慣れるまで時間がかかる場合もありますが、時間と愛情をかけて素敵な家族を迎え入れましょう。