猫のご飯の時間は何時が良い?最適な回数や量についても解説

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猫が吐いたり食餌の催促をしてきたりすると、ご飯の時間や回数に悩む方もいるでしょう。

この記事では、猫のご飯の時間は何時が良いのか解説します。最適な回数や量についても計算式を交えて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

猫に与えるご飯の時間や回数を決めるポイント

猫に与えるご飯の時間や回数を決めるポイント

猫に与えるご飯の時間や回数は、猫の生活スタイルや年齢、飼い主さんの生活スタイルに合わせる必要があります。

この章では、ご飯の時間や回数を決める一般的なポイントを解説します。

猫のご飯時間は、朝と夕方を含む2回以上がおすすめ

1日2回、猫にご飯を与える場合は、以下の時間帯がおすすめです。

  • 朝:7時前後
  • 夕方:18~19時前後

猫は、薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)という生活スタイルを持っており、朝と夕方に活発に活動する習性があります。朝と夕方に狩りや食餌なども行うため、室内外でも習性に合わせるのがよいでしょう。

また生活リズムを整えるためにも、日々同じくらいの時間帯に合わせることが大切です。ご飯の間隔が長くなりすぎると、肥満や嘔吐などの原因にもなります。1日3回以上ご飯を与える場合は、均等な時間で与えるようにしましょう。

成猫か子猫かによっても変わる

成猫か子猫かによって、最適なご飯の回数が異なります。

子猫の場合、生後3カ月未満では4〜6回、3カ月以上になったら3〜4回を目安にしましょう。成猫は1日2〜4回、老猫は3〜5回が目安です。

回数に合わせて時間も均等にしていきましょう。

回数を増やせるのであれば4回以上にしよう

ご飯の回数は、猫のことだけを考えるのであれば4回以上がおすすめです。

ただし、飼い主さんの生活リズムが崩れてしまっては、お互いが過ごしやすい空間は実現できません。

そのため、無理はせず可能であれば増やしてあげるとよいでしょう。

猫のご飯の回数が多い方が良い理由

猫のご飯の回数が多い方が良い理由

前述したとおり可能であれば1日2回ではなく、ご飯の回数を増やしてあげるべきです。ここでは、なぜ猫のご飯の回数を多くした方が良いのか、理由を6つ紹介します。

少量ずつ食べる習性があるから

一般的に猫は、少量ずつ食べる習性があります。野良猫を含む自然界では、ネズミなどの小さな動物を朝や夕方に捕らえて、10回以上に分けて少しずつ食べています。

1日2回などにすると少量ずつ食べる猫の場合、ご飯が残っている時間が多くなりやすいです。多頭飼いの場合残ったご飯を食べられてしまい、猫に与えるべき十分な量を食べられなかったり余計に食べ過ぎたりすることもあるでしょう。

少量のご飯を複数回与えることで、多頭飼いでも問題なく食べきれるようになり、習性にあった生活スタイルを維持できストレスの軽減につながります。

ペレットや猫缶の鮮度が保てるから

猫のご飯は空気にさらされると、その分鮮度が落ちていきます。特に猫缶などのウェットフードは、風味も落ち傷みも早いといった特徴があるため注意が必要です。

複数回のご飯を与えれば、その分1回の量が1度に食べきれるため鮮度も保てるといった利点があります。

空腹によるストレスを軽減できるから

ご飯の回数が少なければ少ないほど、空腹の時間が増えていきます。空腹が続けば、ご飯の置いてある場所を探ったり、大きい声で鳴いて要求してきたりするでしょう。

食餌の回数を増やして空腹の間隔を短くしていけば、その分猫のストレスが軽減できます。

一気に食べるのを防ぎ肥満の防止につながるから

元々少量ずつ食べる猫であっても、空腹の時間が長すぎると1回の食餌でできるだけ栄養を蓄えようとするため、一気に食べてしまいます。

一気に食べるのが習慣化されると、体の代謝が悪くなり太りやすい状態に陥ります。その結果ご飯を食べる量が増え、代謝できずに、肥満につながる可能性があるでしょう。

猫の肥満は、糖尿病や心臓病、椎間板ヘルニアなど、さまざまな病気の一因となります。食餌の回数を増やし量の維持をすれば、代謝の悪化もせず空腹コントロールも可能となり、病気の予防にもつながります。

体調不良に気づきやすくなるため

置き餌のように、常にご飯がある状態でいると日々の体調不良に気づきにくくなります。特に多頭飼いの場合は、ご飯が残っていると他の猫のご飯もたべてしまう可能性があるため、それぞれの猫が必要な量を食べているかが分からなくなってしまうでしょう。

食欲不振が続けば心疾患や腎疾患などの内臓疾患の可能性、逆に普段の食餌以上に食餌を要求してくるのであれば、糖尿病や甲状腺機能亢進症などの疑いなどに気づけません。

普段から一回で食べきれる量を複数回与えておけば「いつも食べきれる量なのに残してしまった」「普段満足する量なのに、もっと欲しがる」など、体調不良に気づきやすくなります。

嘔吐しにくくなるため

猫はご飯の回数が多いと、嘔吐しにくくなります。

猫の食道には、横紋筋や平滑筋があるため、その分食道にご飯が溜まりやすく一気に食べると吐き戻ししやすい特徴があります。一気に食べなければ、ある程度吐き戻しは軽減できるため、複数回の食餌は予防策にもなるでしょう。

また空腹期間が長いと、胆汁が胃に逆流して黄色い嘔吐をすることもあります。ご飯の回数が増えれば、その分一回の食餌量は減り空腹の間隔も短くなるため嘔吐しにくくなるのです。

猫のご飯量を計算する方法

猫のご飯量を計算する方法

猫のご飯量を計算する方法は、以下3つです。

  • フードパッケージを確認する
  • 猫のエネルギー要求量から概算する
  • 動物病院で計算してもらう

一つ目は、フードのパッケージに記載されている給与量を参考にする方法です。総合栄養食であれば、猫の体重別で給与量の目安が記載されています。フードの栄養バランスに基づいた計算がされているため、まずはパッケージの指示に従ってみましょう。

猫の状態に合わせた計算をしたければ、1日あたりのエネルギー要求量の計算式から食餌量を概算することも可能です。

電卓での計算式

安静時のエネルギー要求量(RER)の計算:体重×体重×体重=√√×70

1日あたりのエネルギー要求量(DER)の計算:RER×活動係数

1日あたりの食餌量:DER÷フードのカロリー量×100

活動係数は、体型や成長具合によって異なります。以下の表を参考に活動係数へ当てはめてみましょう。

猫の年齢や状態活動係数
子猫2~3
妊娠期2
去勢や避妊をしているない猫1.4
去勢や避妊をしている猫1.2
やや太り気味1
ダイエット(減量)0.8
老猫1.1

ただし実際のコンディションがどの活動係数にあてはまるのか、分からない方もいるでしょう。

正確な量やカロリーを把握したいのであれば、動物病院へ行くのがおすすめです。獣医師は実際のボディコンディションスコアを確認し、必要カロリーの計算をしてくれます。

フードパッケージの目安やエネルギー要求量の計算式は、あくまでも目安です。愛猫に適した量を正確に把握したいのであれば、動物病院へ相談するのがよいでしょう。

【年齢・体格別】猫に与えるご飯の量と回数のポイント

【年齢・体格別】猫に与えるご飯の量と回数のポイント

年齢や体格によっても、最適なご飯の量や回数が異なります。ここでは、それぞれの猫に合わせたご飯の量と回数を決めるポイントを解説します。

子猫に与えるご飯の量と回数

生後4〜5週目まで離乳食、6週目から子猫用のキャットフードを与えます。回数は4〜6回を目安に与え始め、量はパッケージ裏面の目安を確認しましょう。

また毎日体重を測り、体重が順調に増えているか確認することも大切です。しっかり食べているのに体重が横ばい、または減少している場合は動物病院で確認してもらいましょう。

老猫に与えるご飯の量と回数

老猫に与える回数は、基本3〜5回が目安です。成猫よりも回数が多い理由は、代謝が低下し一度に多くの量を食べられなくなる傾向があるためです。

少量を何度にも分けて与えるなど、工夫をしましょう。

また代謝が落ちてくることもあり、成猫と同じ量を食べ続けると太ってしまうこともあります。定期的に体重を測り、肥満にならないよう量を調節して体重管理をすることも大切です。

肥満猫に与えるご飯の量と回数

肥満猫は、食餌の量を減らす前にライト食など肥満猫専用のご飯に切り替えることが大切です。

また太りすぎの場合はカロリーを減らす必要がありますが、食餌の間隔が空いてしまうと空腹から一気に食べてしまったりストレスを感じてしまったりします。そのため、回数は太る前よりも増やし、1回量は均等割して減らすのがおすすめです。

肥満の場合、病気の原因にもなるため、適正体重以上になってしまったら早めに動物病院で相談するようにしましょう。

妊娠や授乳期の猫に与えるご飯の量と回数

妊娠期や授乳期は、成猫に与える食餌量の1.5倍〜2倍が目安です。できるだけ栄養価が高いフードを選び、猫が欲しがったら十分に与えて問題ありません。

与え方は、常に食べられるように置き餌にするか、空腹を減らし吐き戻しをしないよう複数回ご飯をあげるのがよいでしょう。

また、できるだけ猫にストレスを与えないような環境をつくることが大切です。

置き餌にするとき注意するべき点

置き餌にするとき注意するべき点

生活スタイルによっては、置き餌にしなければならない場合もあるでしょう。置き餌は、いくつかの注意点を理解しておけば問題ありません。ここからは、置き餌をする場合に注意するべき点を解説します。

鮮度に注意する

ご飯の鮮度には、特に注意しましょう。

鮮度の観点からも置き餌は、ドライフードを与えます。ウェットフードは鮮度が悪くなりやすく、衛生的にも置き餌に適していないためです。

なお、ドライフードであっても定期的に鮮度を確認して、古いものは必ず捨て新しいものを与えるようにしましょう。

食べ具合を把握する

ご飯は必ず1日量を明確に決め、食べ具合の把握をすることが大切です。明確な量を決めず継ぎ足していると、食欲不振などが見抜けなくなるためです。

特に多頭飼いの場合、どの猫がどれくらい食べているか把握しにくいといったデメリットがあります。そのため別々の部屋で与える、ご飯はケージ内で与えるなど、いくつかのルールを決めることが大切です。

フードボウルを清潔に保つ

フードボウルは、置き餌を入れそのままにしておくと雑菌が繁殖しやすくなります。必ずフードボウルを清潔に保つことが大切です。

前述した通りご飯の鮮度を気にしつつ、フードボウルは毎回洗って清潔に保つようにしましょう。

愛猫に合わせたご飯の量や回数、時間を設定しよう

猫のご飯の時間や量、回数は、猫の年齢や状態、生活リズムなどに合わせて決めていくことが大切です。

基本は朝夕を含む2回以上がおすすめですが、どうしても生活リズムが狂ってしまう場合は、置き餌でも問題ありません。ただし置き餌にする場合は、鮮度や衛生面、食餌管理を徹底するようにしましょう。

なお、肥満や痩せすぎなど不安がある場合は、迷わず動物病院で相談をすることが大切です。愛猫に合わせた食餌スタイルを決めて、飼い主さんも含めストレスのないリズムをつくっていきましょう。

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